広州交易会模倣品調査の勧め
- 土屋晶義
- 2020年5月9日
- 読了時間: 2分
更新日:2020年6月3日
1)広州交易会とは
広州交易会は、外貨獲得のため1957年に設立された輸出展示会で、毎年春、秋の各会期におよそ20万人の海外バイヤーが来場されるといわれています。
また、その内7%程に模倣品買付けバイヤーがいると推定されていることが知られていました。更に、この会期中に成立する商談は中国加工品輸出の約1割に相当するというデータ
もあり、グローバル模倣サプライチェーン対策の有効手段として活用できるものでした。
(以上2008年時点のデータ)
因みに、今春の127期はコロナ禍の影響で、6月にオンライン開催になるとのことです。
2)広州交易会模倣品調査の勧め
前述の規模の輸出展示会ですので、特に以下の方々には当該展示会での模倣品調査をお勧めいたします。
・グローバルで模倣品が出回っているので何とかしたい
・中国製造と推察される模倣品がある
・中国で摘発した経験がない
・模倣品の市場調査をしたい
理由は、以下をご参照願います。
3)期待される効果
駐在宿泊先の市内ホテルから徒歩5分程の近場に広州交易会流花旧会場はありました。
休日にたまたま覗いてみて大きなショックを受けました。
なんと自社のデッドコピーの模倣品が何十と悪びれることもなく堂々と展示されているではないですか。急に頭に冷水をかけられたように、寒気と共に「なんとかせなあかんでよ」と火事場の火消し魂がメラメラ燃え上がったのを今でも鮮明に覚えています。
冷静になって考えると、輸出志向の強い侵害者であれば、手っ取り早く輸出商談をまとめる絶好の機会と考えるのは当然だろうし、その結果が目の前の惨状と認識できました。
また逆手を取れば、手っ取り早く模倣品グローバルサプライチェーンの供給元情報を入手できる絶好チャンスだと自らに言い聞かせていました。
皆さんにも圧倒される模倣品の数、罪悪感を微塵も感じない態度など、模倣行為のダイナミズムを是非体感していただくと、対策に対する覚悟やチャレンジ精神といったものが更に醸成されるきっかけとなるのではないでしょうか?
4)侵害展示品の取下げ
広州交易会のみならず主な輸出展示会では、展示会における知財保護の一環として侵害品の展示品を取り下げることができます。
勿論、実施するには自社権利証の提示、オンサイト侵害認定などの必要があり、充分な事前準備が不可欠です。
詳細は別のブログ『広州交易会模倣対策の勧め』をご参照願います。




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